訪問美容ってどんな仕事？福祉美容師になるには？

訪問美容リベルタのササキです！
千葉県流山市や松戸市、埼玉県三郷市を中心に、
訪問美容の福祉美容師として活動しております。

先日ある美容師さんから
「訪問美容の福祉美容師に興味があるのですが、どういうお仕事になりますか？」
という質問を受けました。

同じように福祉美容師になりたいけれど、
どういう段階を経てどのようにヘアワークしているのか、
詳しく知りたいと思っている人は沢山いるかと思います。

そこで今回は訪問美容とはどういうお仕事なのか、
福祉美容師になるにはどうすれば良いのか、ご紹介します！

美容師ではない方、何らかの理由で外出し美容院へ行くのが困難な方にも
「訪問美容」「出張カット」「福祉美容師」を知っていただくためのきっかけになれば幸いです。

美容師免許を取得した後は？

美容師を目指す人は全員専門学校に通い、国家資格を取得します。
無事卒業を迎え多くの人が美容室に就職しますが、美容師免許を活かす場は
その他にもヘアメイクやブライダル、エステやネイル関係など幅広い就職先があります。
それに加え、近年注目されているのが福祉美容師です。

高齢化社会と言われている今、介護や福祉に関する事業所がどんどん増えているにもかかわらず、従業員が足りないと問題視されていますよね？

美容の業界も同様、美容室は年々増え続けていますが、福祉美容ができるスタッフの数は
全然足りていません。

介護や福祉に携わり、よりやりがいを感じる美容師がどんどん増えてくれることを願い、
福祉美容師がどんな仕事をするのかを具体的にご紹介します！

訪問美容師になるには？

美容師免許や理容師免許をもっていれば福祉美容師の講習を受けることができます。
国家資格とは違い、難しい試験を受けるわけではありませんが、
美容師も資格を取ったら一人前というわけではないのと同じで、
福祉美容師も自ら福祉や介護について勉強を続けなくてはいけません。

よく【訪問美容師】と【福祉美容師】の違いを聞かれますが、仕事内容は同じで名称の違いだけ。
あえて福祉美容師を名乗り、ただ簡易的に訪問カットをするのではなく
福祉に寄り添うことにこだわる美容師さんもいます。

ちなみに訪問美容リベルタでの理念は
≪福祉＝ご年配≫という解釈の枠を超え、美容院に行くことができない障がい者や
育児中のお母さんをも対象とする美容師を目指し、【訪問美容】と【福祉美容】の両方を使い分けています。

日本全国で開催している福祉美容師の講習を無事に終えると認定証がもらえます。
厳密に言うと、決められた資格というのがないので講習を受けなくても
訪問美容師として活動することは可能です。

ただし、その認定証を掲げて訪問美容師として活動することによってご利用者様への安心感を得られます。
そして何も知識がないまま始めるにはとても危険と言える事業なのでこれから福祉美容師になろうと考えている美容師さんには是非講習に参加することをおすすめいたします。

福祉理美容師の認定を受けた後はどうする？

何でもそうですが、免許をもっていてもそれを活用しなければ宝の持ち腐れ。
実際私は車の免許を持っていますが全く運転をしないで過ごしてきたため、
ただの身分証と化してしまいました。

せっかく自分の意志で福祉美容の講習を受けよう！と行動に移したのなら
その学んだ知識を活用しないまま眠らせておくのはもったいないですよね？

サロンワークとかけ持ちして訪問美容を始める人もいます。
完全に転職して福祉美容師として社員になる人もいます。

色々な雇用の仕方があるので、自分に合った方法を探し、
必ず現場経験をする！というのがまず第一歩。

ただ、【髪を整える行為】という共通点はあるものの、
サロンワークと訪問美容は全く別物と考えたほうがいいかもしれません。

お客様の体の状態の違いや、優先されるものの違い。
サロンではお客様としっかりカウンセリングをして1時間かけてカットしますが
訪問ではお客様と意思疎通ができない場合ご家族に確認を取り、
完璧な技術を15分～20分ほどで仕上げます。

自分がどんな美容師になりたいのか5年先まで考える

将来美容室を経営したいのか。
それとも訪問美容師として活躍したいのか。
またはサロンワークでお客様をどんどん増やしていきたいのか。

自分が理想とする美容師になるためには5年先まで考えて今行動するのがベスト。
サロンワークと訪問美容を両立させよう！と考えた場合、
どちらも中途半端になる可能性が高く、
結果的に自分の考えている将来とは程遠い美容師になりかねません。

福祉美容師になりたいと思ったなら、覚悟を決めて
訪問美容に専念することが一番の近道だと思います。

お客様が来店されるのを待っているサロンとは違い、
移動距離も考慮して予約をとらなくてはいけないので午前中に2名、午後に2～3名。
1日に対応できる人数は1人あたり4、5人程度が限界になってきます。

訪問美容はとても効率が悪い！と嘆くサロンオーナーさんがとても多いですが
【効率よく】という言葉が一番ふさわしくない事業です。

稼働率を気にして仕事をする場合は正直福祉美容師には向いていません。
とにかくお客様を笑顔にすることに生きがいを感じる美容師こそ
訪問美容に向いているスタッフだと思います。

『もっと人の役に立ちたい！』があなたの未来を変える

福祉美容は高齢者や障がい者を対象にした事業です。
困っている人の元へ自ら出向いて手助けをする。
そういった人の役に立つ仕事ができるのは限られた職業だと思います。

サロンワークでは絶対に経験できないやりがいを感じることも多く、
福祉美容を始めるとサロンワークが物足りなくなる美容師も多いです。

美容師というのは、この世に生を受けて産まれてきた赤ちゃんの産毛をカットし、
入学、卒業式で髪を整え、20歳の成人式ではヘアセットで華やかに仕上げ、
結婚式などでは一生の思い出になるように花嫁を綺麗にスタイリングします。
そして年を重ねて生えてきた白髪を染めて、寝たきりになっても髪をカットする。

今では、亡くなった方を棺に入れる前に髪を整える
【エンディングカット】というサービスも序々に注目されています。

産まれてから最期まで、人生の節目に携わることができて
人に感謝される素晴らしい職業はなかなか無いですよね？
自分の仕事に誇りを感じることができるのが《福祉美容師》だと思います。

まだ認知度の低い訪問美容ですが、これから益々注目され、
数年後には当たり前の事業となるはずです。

福祉美容の知名度をどんどん上げて、多くのお客様の力になれるよう
美容師みんなが一丸となって広めていければと思っています。

福祉美容師ササキの一言

お寿司が大好きなのですが、自分へのご褒美やイベントの時だけ食べるようにしています。
あえて日常化しないことによって、いつまでも【お寿司＝贅沢！】と感じることができるのでやる気につながっています。一番好きなネタは生ゲゾ。
日常で食べてもいいレベルのネタを好む庶民的なササキです。

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